ナツコミ−オススメの100冊−

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酔拳の王 だんげの方 さんの企画、ナツの漫画100冊 に参加しました。 条件としてある
・連載が終了しているもの。
・連載中のものは20巻以上発行されている物
・現在でも比較的手に入りやすい、読みやすいもの。(古本屋とか 漫画喫茶とかで手に入る 読める)
に、局地ルールとして“ひとりの作家につき1作品”を追加して選定しました。(takexルール) 

001
「火の鳥」手塚治虫
三つ目がとぉるとかブラックジャックとか手塚先生の名作は非常に多いんですが、ここは王道で火の鳥を。猿田(我王)が永劫回帰で醜い顔でヒモテでとかそういう文脈で読むとまた別の意味で新しい発見が。“萌え”の開祖である手塚先生が“ヒモテ”を既に完成させていたってところがすごいですね。4000年前に通過してる。



002
「ドラえもん」藤子F不二雄
エスパー魔美かミノタウロスの皿かモジャ公かと悩んだんですがここもやはり王道で。大長編ドラも素晴らしいんですが、それより何より初期の短編のナンセンスっぷりがたまらないんですよ。神様セットでのび太が神様になる話があって、のび太「べえ」「なんてありがたいお言葉!!」でドラえもんが感情失禁する様がこの上なく面白い。


003
「エルフェンリート」岡本倫
最初は、なんてデッサンの狂った絵だ!背骨だ!!っていいながらゲラゲラ笑いながら見てたんですが、途中からその物語やキャラクターに夢中になって本当の意味で楽しませてもらったマンガです。もちろんDVDも全部買いました。応募券も送ってだきまくらも届きました。(ナナです)。それくらい好きです。角沢のクビが真上に飛んだときはコンビニで奇声を上げました。


004
「ヒミズ」古谷実
青春で、というか、人生において、他に選ぶ方法が見つからなくなるっていうことがあって、どうしようもなくて、立ち止まるかゆっくりと終わりに向かってあるいていくか全部放り投げるかそれしか選択肢がない、そんな状態をこんなに的確に描いたマンガは他にないと思います。なんともならない、と思いながら、気がつけたらとおりぬけてたりすることもあるけれども。シガテラとあわせて読むとそこらへんがすごいしみてくるのであわせて読むことをオススメします。


005
「銃夢」木城ゆきと
これは男の生き様の物語だと、思う。復讐のために生きる男や目の前にある死に対して立ち向かう男、夢を追いかけて、それに潰される男、狂気、憤怒、憧れ、憎しみ、絶望。そういう男の生き様とそして死に様。そんな中で俺はビュイックさんが好きです。連続猟奇殺人鬼だった男が、一揆のスポークスマンになって、女の子をかばいながら「この1年は楽しかったなあ」っていいながら死んでいく様は本当に泣ける。


006
「ルナティック雑技団」岡田あーみん
岡田あーみんといえばお父さんは心配性ですが、そして僕は鳥肌実主演でお父さんは心配性がドラマ化されないかと祈っているのですが、マンガ自身の面白さとどぎつさで言ったらルナティックのほうがすごい。マダムゆり子が強烈過ぎる。あと、小さい頃はこんな奴おらへんやろって思ってたんですが、世界は思ったよりも広いです。お母さん…。mixiのマダムゆり子コミュが1350人もメンバーがいてヒドス…。


007
「リバーズエッジ」岡崎京子
少年(と少女)が死体を見つけて埋める話。僕自身かなり影響を受けてます。郊外の橋の下の景色を具現化させたのはこの作品が最初じゃないでしょうか。フリクリも影響受けてたりするのかな。ただ、今観るとやっぱり時代を感じてしまう…。(それは随所に現れる芸能ネタとかではなくて)まだ全体的にそこはかとなく漂うバブルの匂いというか、希望の臭いが。空虚だったけれども今考えるとイイ時代だったんじゃないかなあ。この世代って。


008
「美味しんぼ」花咲アキラ・雁屋哲
美味しんぼの見所といえばツンデレ・オブ・ジャパン、海原雄山で決まりですが、それ以外にも日本が世界誇ってもいいんじゃないかと思えるベスト・オブ・ビッチの栗田ゆう子も見ものです。海原雄山と山岡士郎の親子2代が籠絡されていくさまはみててこっちがハラハラします。なんてマンガだ。45巻の山岡が栗田さんにプロポーズするシーンは、栗田ゆう子の悪女っぷりが遺憾なく発揮されていて素晴らしいです。男を掌でもて遊ぶことの天才ですね。アニメのアイキャッチは「おわんの中に入った山岡士郎が味噌汁の海で阿鼻叫喚の悲鳴をあげるのを笑ってみている栗田ゆう子」なんですが、テレビスタッフはどこまでわかっているのやら。


009
「覚悟のススメ」山口貴由
「覚 悟 完 了!」「当方に迎撃の準備有り」「因果!」「応報!」「残った右手がやけに熱いぜ!」「君には歌があるじゃないか」等々、名台詞を思い出すだけで胸が熱くなる。今シグルイで大人気の作家ですけれども、この頃から独特のセリフセンスとリズムは完成されていたんだろうなあと思う。零がかっこいいんですよ、あと、罪子もかっこいいんですよ、散様親衛隊もかっこいいんですよ、ていうか全員かっこいいんですよ!雑草なんていう草はねーーー!!


010
「風の谷のナウシカ」宮崎駿
御大の少女への憧れとか、理想像とかなんかもろもろが詰まったものすごい作品。ゴレさんが「ちなみにここで言う少女力とは宮崎駿監督作品に登場する少女特有の空気というか「おいで。こわくない」的セリフに代表される危険と紙一重な無敵感のことです。」って書いてたんだけれども、まさにその無敵感こそがこのマンガ版ナウシカの背骨ですよ、純粋さゆえに、すべての民を救おうとして、世界を滅ぼそうとするんですよ、一歩間違えば最終兵器彼女のちせになってしまうところを御大はその妄想力で持って、半ば力技で世界を救ってしまったっていう、なんていうかすごい。今書いてて気付いたんだけど、ナウシカと最終兵器彼女は育つ場所を違えた精神的な双子の作品だと思う。


011
「ひかりのまち」浅野いにお
郊外の町、そこからドコにもいけない感じ。最初からあきらめがあって、うまくいかない予感がある。それでも生きてくし、死ぬときは死ぬ。そんなマンガ。浅野いにおのかく話は、叙情的で、普通に書いてたら過剰演出になりがちな話を淡々と描いていく。本当に上手いなあ。


012
「カエルのエセル」(酸素ルーム2巻に収録)えにぐまなみ
作者のあとがきで、美女と野獣の最後でなんで最後野獣は人間に戻ってしまうんだろう、野獣のほうがかっこいいのに…という思いをマンガにしました、って書いてあったんですが。よりによってかえるです。ヒロインが本当にかわいいし、100ページ全体を通じた完成度も非常に高い。入手は難しいんだけど是非読んでほしい。これがデビュー2作目なんて信じられないよ、すごい人だった。


013
「ラブホルモン」坂井恵理
女子高生ブームに描かれた作品なのでそのせいで不当に評価の低い作品なんだと思う。ラブホルモンっていう政府公認のほれ薬が出回る世界で、愛とは何かを描く物語。ていうか人を好きになるって結局気のせいだよね、でも気のせいでも人を好きになるよね、って言う話。でも、その足場のなさと、足場のない中でしっかり足場を見つけるところがすごいいい。これもちょっと入手が難しいけれども是非読んでほしい。


014
「花子と寓話のテラー」えすのサカエ
天才。話自身も面白いけれども、作者の物語の組み立てや演出がすごく上手いんだ。とにかくマンガが上手い。現実と幻想の垣根っていうのは本当に曖昧なんだけれども、この話を読んでると、自分の信じて、愛しているものを本当に愛していいんだっておもう。「この世界のすべてが幻想でも、私が信じるのは亜想さんだけよ」のセリフには鳥肌が立った。


015
「すなかけ」(そらトびタマシイ 収録)五十嵐大介
この短編集に収録されているほかの話や、魔女、もいいけれども、個人的に好きなのがこの話。家出した女の子が2人の大人の男女と会って、貧乏生活をして、成長して、でも、結局はぶられる話。こうして書くと良くある話なんだけど、そこへいたる筆致がステキなんだ。SFだと思う。これはSFなんだ。


016
「ピンポン」松本大洋
松本大洋は書く作品が全部色が違うので、どれを選ぶか迷う。迷ったけど、結局ピンポンに。生きることに不器用な奴らが戦ってその戦いで語り合う。いまこうしてかいてて気付いたんだけど、これって少年漫画の基本的なストーリーラインなんだな、熱くなるはずだ、なくはずだと思った。


017
「ペケ」新井理恵
4コママンガの歴史を変えた本。この本がなかったら、こんな奴ぁいねえもなかったし、B・B・JOKERも生まれなかった。不条理4コマっていうジャンルの開祖。個人的には山本と舞子の不器用な恋愛模様が好き。幼稚園時代からだから何年付き合ってんだこいつら。


018
「エイリアン9」富沢ひとし
ロリコンマンガ。日本三大ロリコン漫画家のうちの一人(他の二人は鬼頭莫宏と町田ひらく)。や、僕が勝手に言っているだけですけれども。女の子が好きで好きで仕方ないっていうのが伝わってくる。それで自分がおんなのこを傷つける存在だって知っていて、でも女の子を守りたいっていう気持ちが痛い、痛いほど伝わってくる。ボウグに感情移入してないてしまったのは内緒だ。ところでイエローナイフはかっこよすぎる。アニメもいい出来なので是非観てください。♪みんな、みんな、えいりあん。


019
「プラネテス」幸村誠
最初はただのSFコメディだったのが、セカイ系になって、宮沢賢治を経て愛に帰着する話。なにいってるのか自分でもわかんないや。とりあえず、よんで。入手も簡単だし間違いなく面白いから。


020
「ディスコミュニケーション」植芝理一
今をときめく夢使い、の作者の夢使いに至るまでの軌跡。ていうか夢使いよりも面白い。執拗に書き込まれた背景の中のコネタを探すのが面白い。学園編が異常な面白さ。おとこのこのブルマに欲情する日が来るなんて夢にも思わなかった。あと、冥界編は絶対に思春期に読んでおくべき。他の漫画家には絶対にかけないものを書く、ということで植芝理一は貴重な作家だと思う。ダイスキ。


021
「ミシンとナイフ」志村志保子
短編集。ていうか志村志保子は短編しか書いていないんですが。志村志保子の書くマンガは冷たくて、氷細工のように透明で、胸に痛い。特に表題作のミシンとナイフは演出と物語の組み立てが神がガっていて、雪の保健室の描写とか鳥肌が立った。


022
「なるたる」鬼頭莫宏
日本3大ロリコン漫画家の一人。ロリコンって言っても、ようじょとせくーすはあはあっていうのではなくて、少女の残酷さと純粋さとそこから生まれる死の臭いを愛しているというか。このなるたるにも死の臭いはずっとあふれていて、中学生や小学生のときの、なんで人は死ぬのか、っていうことを突き詰めて言った先にある、言葉にならない答えがこの作品なんだと思う、よくわかんないけど。全12巻。先の展開が読めないマンガなんで、是非ドキドキしながら読むといいです。


023
「ヤサシイワタシ」ひぐちアサ
自意識の大きいヤエとそれに振り回される写真部を描いたげんしけんみたいなほのぼのハートフルコメディ!…だったらどんなによかったことか。才能もなくて、努力もしないくせに、自分を観て、自分を愛して、自分をすごいと思って、っていう人間と、その人間を好きになってしまった人の悲劇。


024
「きっとかわいい女の子だから」(遠藤浩輝短編集1収録)遠藤浩輝
初めて遠藤浩輝を知ったマンガ。アフタヌーンの四季賞受賞、その作品が掲載されてて、それを読んだ。今観てもやっぱりすごいと思う。かなり色々と影響を受けています。でも今はこんな女子高生はファンタジーだと思うよ。;ジョシコワスジョシコワス。


025
「大日本天狗党絵詞」黒田硫黄
絵がとっつきにくい人と、絵で最高だって言う人がいると思う。でもそんなんじゃないんだ、このマンガの素晴らしいのは、そのネームと、セリフのリズム、そういうすべてからかもし出される雰囲気なんだ。食わず嫌いしないで一回読んでみてください。読んだあとはみんなでどんなに師匠がもえるか語り明かそう。あと幸南。


026
「GS美神極楽大作戦」椎名高志
僕は若い頃エスパー魔美の高畑さんみたいになりたいって思ってて、それが駄目なら横島くんみたいでもいいやって思ってたんだけど、いつの間にこんなになっちゃったんだろう。おキヌちゃんが幽霊でなくなってがっかりしたっていう人は実は結構多いと思うけど、僕もその一人です。人間じゃない女の子サイコーーー!!


027
「あたしたちのこと」ほりほねさいぞう
ロリコンペドロリマンガ。別の名前で(堀骨砕三)で人体改造マンガをやってるだけあって、容赦がおまへんな。ペドロリウンコ人体改造とセカイの最底辺がすべてそろった漫画家なんですが、それでも絵や女の子がすごくかわいいんです、やだなー、これ才能だよ。読む人を選んだり選ばなかったりしますが、一回眺めるくらいならいいのでは?


028
「寄生獣」岩明均
説明が不要な気がしますが、すごいマンガです。全体の構成がすごい匠で、占い師の人が、「貴方の胸に穴を開けた人間にもう一度会いなさい」って言うんだけど、その言葉をあんな形で改修するなんて思わなかった。すごい、本当にすごい。「涙が…」


029
「マッドメン」諸星大二郎
諸星大二郎は、商社の紅い花も、僕とフリオと校庭で、も、妖怪ハンターも好きなんですが、やはり民俗学的な趣味があふれてこぼれまくってるこのマッド面が一押しです。ジャングルから巨大な仮面が立ち上がってくるシーンは本当に圧巻。この人の空気感をあらわす筆致は宮崎駿も真似てみたとか。


030
「14歳」梅図かずお
名作が多すぎて困ります。漂流教室も、洗礼もいい。14歳を選んだのは、好き勝手やりすぎだから。チキンジョージのキャラも立ちすぎだし、宇宙から宇宙人がやってきてレイプしたり、恐竜が宇宙船でとびたったり、とんでもないことを書いていてもそれでも夢中で読ませるのは梅図マジックか。衝撃のラストは本当に衝撃なので、おののいてください。


031
「おつきさまのかえりみち」三浦靖冬
おんなのひとだって聞いて驚いた、絶対に男だと思っていた。セックスとリリカルは非常に相性がいいんですが、それに宮澤賢治を足して、すごいことになってます。なにいってるのかわかんないや。リリカル、です、せつない、です。


032
「黒い羊は迷わない」落合尚之
書かれた時代からみて、エヴァとオウム事件の影響を受けているのは間違いがないと思う。ただ、それを差し引いたとしてもこれが名作であることに変わりはない。神様なんていない世界で、何も頼ったり信じたりすがったり出来ない世界で、本当に確かなことは自分自身の中にしかなくて、その自分も信じれらなくて、それでも、生きてく、為の、物語。全二巻で打ち切り臭も漂うんですが、まあ、長さも丁度良い。入手がすこし難しいかもしれないですが。


033
「おひっこし」沙村広明
無限の住人で有名な作者ですが、こっちのほうが面白いです。全体に満遍なく配置されたパロディが素晴らしすぎる。嫁姑地獄の一丁目のパロディが入ってたときは麦茶ふいた。あと、この作者のかく女の人は、大人も子供もなんでこんなエロいのか。


034
「スカイハイ」高橋ツトム
釈某のことは忘れてください。このマンガはこのマンガ単体で面白い作品です。死に向かい合って、そこで人がどう選択するのかっていうのはドラマになる、どうやったって面白くなる。それはいい。ただ、死んだ人間が〜恨みの門〜っていう、企画会議に出したら、「君、田舎に帰るか?」って言われてしまいそうな企画をこんなに面白いマンガにしてしまう高橋ツトムがすごいんだ。とにかくすごいんだ。(といころで地雷震の7巻「スリル and リアル」に出てくる小池彩は萌える。そうです、うちの小池さんの名前はここからとっています。全然キャラ違うけどな。)


035
「愛はどうだ!」谷川史子
くじら日和も君のこと好きなんだもいいけれども、ここはあえて愛はどうだ!を。谷川先生の作品はみんないいから判断にこまるんだよなー。リリカルとコメディのバランスが一番いいのがこの頃の作品だと思います。続きを期待させるような終わり方もグッド。


036
「ルサンチマン」花沢健吾
非モテの人は読んで、それで死ぬといい。「現実をみろ、俺たちにはもう非現実しかないんだ」は名台詞過ぎる。ラインハルトかっこよすぎる。花沢健吾はネームとか基本的なマンガの能力がすごい高いので、もっと大きくなる人だと思う。


037
「ひみつの階段」紺野キタ
女子高で起きるすこし不思議な出来事と、そこでの時間がとまったような生活。そういう永遠に続くような時間をすごしたことがある人間にとっては胸に刺さるもののある物語だと思う。紺野キタは出てる単行本は少ないし入手も難しいんですが、佳作揃いなので読んで損はないと思うよ


038
「Strawberry shortcakes」魚喃キリコ
魚喃キリコの息の詰まるような絵と、そこからつむぎだされる物語、なんで生きてるの?この街で。もう、逃げ出してしまってもいいじゃない。そう思ったり、する。


039
「少女ネム」(未完)木崎ひろすけ・カリブマーレイ
未完。そして永遠に完成することがない。夭逝した作家の、才能の輝きが詰まった本、畜生。絵を見て震えたらいいと思う。


040
「JOKER・女蝸」大西巷一
諸葛孔明が女だったり、呪術兵器だったり、曹操との因縁が山間民族の女蝸、伏義、を沈める儀式だったりと別の意味でスケールのでかい三国誌。中国の神様が好きな人は嵌ると思う。日本のマンガで四凶が出てくるマンガなんてこれくらいじゃないのか?


041
「蒼天航路」王欣太・李學仁
これも、特にかたることはない、絶対に読むべき本。関羽がかっこよすぎる。


042
「フリクリ」ウエダハジメ
アニメが好きで読んだんですが、アニメとはまた別のよさが。子供の残酷さとか、エロさとか、そこらへんがすごいいい。


043
「R.P.E」(マフィアとルアー 収録)TAGRO
TAGRO先生の絵はかわいくて、話も残酷で、どこか空っぽな感じがして好きです。宇宙賃貸サルガッ荘のほのぼのアパートラブコメもいいですけど、個人的にはこっち。一人称ぼくのOL編集者(ストーカー気味)がすごくかわいいです。


044
「花とアリス」岩井俊二
映画監督のくせに、こんなにマンガが上手くてどうするんだろうって思います。本当に上手いんだよ。絵が萌え要素とか全然ないので絵で買う人にはオススメできないですが、コマ割、ネーム、演出がすごく上手くて、ぐいぐい引き込まれてしまう。


045
「武装錬金」和月伸宏
るろうに剣心で、悪かったところが(キャラデザインとか、敵キャラの個性のつけ方とか、少年漫画にあるまじき動機付けとか、変態とか)がそのまま加速して、いい方向に突き抜けちゃった作品。日本変態漫画史の金字塔。ウソですが。実際少年漫画としても非常にいい出来です。これは、斗貴子さんや蝶野が、カズキによって救われる話なんですが、そこらへんが抹香臭くならずに綺麗に少年漫画のフォーマットの中で表現されていて、ベテラン作家の底力をいやというほど思い知りました。


046
「最終兵器彼女」高橋しん
セカイ系を語る上ではずせない作品。シュウちゃんの一人称がボク、なんですね。やっぱり。彼女が最終兵器っていうところが一見するとギャグなんですが、そこをベテランの技量で力ずくでリリカルな作品に仕立ててます。セカイ系の欠点とか、それどうなの?っていうところも全部詰まってますので、90年代後半のムーブメントを知りたい方は一回読んでみては?映画は原作を愛した人間ほど切ないことになるそうです。


047
「愛人」田中ユタカ
終わりを予言されたセカイで、愛する人と生きて、死んでいく物語。出来れば読まずに済ませたかった話でした。読んだら確実に魂の一部を持っていかれます。ちょっと手に入りにくいですが、全く手に入らないってこともないと思う。


048
「少年少女ロマンス」ジョージ朝倉 
ハッピーエンド もいいけどあえて。バカなラブ米は好きです。すげーわらった。


049
「ぼくの地球を守って」日渡早紀
ムー、という雑誌がありました。その雑誌に。…これ以上はいえませんが、一部地域で社会現象を巻き起こした作品です。本編も面白いんですが、現実世界で起こってたことを考えると涙が止まりません。


050
「はだしのゲン」中沢啓治
超名作。これが週間少年ジャンプに連載されていたことをしっている人間は何人いるんじゃろーかー。単なる反戦マンガ、というだけではなく、社会秩序がなくなった町で、どのようにサバイバルしていくかというあすなろ物語を泥臭くした青春物としての完成度が非常に高いです。10巻まで読む中で、最低3回は泣く。


051
「墨攻」酒見 賢一/森 秀樹
篭城戦、攻城戦が好きなんですよ。全部で結構長い作品なんですが、その中でやってることといえば、延々城を守っていることだけ。だがそれがいい。


052
「度胸星」山田 芳裕
ありえない。すごい。ありえない。打ち切りになっちゃたのがすごい残念です。


053
「レベルE」冨樫義博
冨樫はやっぱり天才だなあって思う、何回読み直しても。


054
「なつのロケット」あさりよしとお
ロケット物は問答無用に好きです。小学生が夏休みの間にロケットを打ち上げる話、その中にも少年同士の別れや出会いがあって…。


055
「バーコードファイター」小野敏洋
小野先生はアナルジャスティスや、太陽の少女インカちゃんとか、他にもすごいのがいろいろあるんですが、やっぱり代表作といえばこれ。さくらちゃんのせいで本気で人生踏み外した人が何人もいると思う。
これもおすす

056
「あずまんが大王」あずまきよひこ
このマンガで4コママンガの歴史が変わりました。萌え4コマってここから始まったんだと思う。よつばと。は萌えじゃないですが、すごい面白いですよ。


057
「すごいよ!マサルさん」うすた京介
ギャグマンガの歴史が変わりました。当時大学生だったぼくのサークルでも大流行して、作中のセリフを日常会話で使ってたりしてた。ヲンチュー!とか。今思い返すとすごい恥ずかしい。


058
「ジョジョの奇妙な冒険」荒木飛呂彦
やっぱ。これは。はずせません。何部を好きかでその人のひととなりが分かってしまうという恐ろしい本。僕は4部と6部が好きです。神父がかっこよすぎる。


059
「ドラゴンクエストダイの大冒険」三条陸・稲田浩司
少年漫画としての完成度の高さが異常。ポップがかっこよすぎる。臆病者が大切なものの為に勇気を出して戦う話ってなんでこんなにこころが震えるんだろう。


060
「うしおととら」藤田和日郎
完璧。何度読み直してみても27巻の途中から涙が止まらなくなります。「にげよう!かあちゃん!」からのくだりがとんでもない。恐怖の表現、というかこいつには絶対にかなわない、って思わせる敵の表現がすごい上手いです。ダイの大冒険のバーン様か白面のものがそのツートップ


061
「私がいてもいなくても」いくえみ綾
いくえみ綾は天才で、何を読んでも面白いんですが。まず、入門としてオススメ。すれ違いとか、愛されないかんじとか、人を好きになる感じとか、そういう表現が。


062
「天は赤い河のほとり」篠原千絵
最初のうちは相変わらずの篠原千絵節なんですが、途中から、国獲りの物語になって、いつの間にか軍記ものになります。最後のほうでイル・バーニがいきなり軍師として役に立ちだしたのには驚いた。オマエは諸葛孔明か!最初は絶対操られている悪人顔なので、裏切り者だと思ってたんだけどなあ(いつもの篠原千絵節)

063
「水色時代」やぶうち優
やぶうち先生は天才です!!!


064
「天使なんかじゃない」矢沢あい
日本一のヤンキー漫画家、矢沢先生(矢沢の名前は矢沢永吉の矢沢)の出世作。これが元で生徒会にあこがれたり、高校生活にあこがれたりして人生を狂わせたひと多数。矢沢先生のマンガは、ご近所物語にしてもかなり多くの人の人生を狂わせてると思うので、本当に恐ろしい人だと思う。


065
「ベルサイユのばら」池田理代子
主人公は、マリーアントワネットですから。ええ、多分。


066
「美女で野獣」イダタツヒコ
本当に作者はバカだ。中学生だ!すげえ。


067
「七つの海」岩泉舞
ほか、ふろん、やCOMCOPもいいです。特にどこがいいの?って言われると説明できないんですれども。小学生→中学生のころの上手く成長できない感じとかが分かるひとはこれをみてなんか感じるものがあると思う。


068
「富江」伊藤潤二
富江超カワイイ、モエス。あと、富江を好きになるデブの人の顔色の悪さとか超モエス。


069
「ヨガのプリンセス プリティー・ヨーガ」稲留正義
ブルマレズギャグマンガとして、太陽の少女インカちゃんと並んで自分のなかで大きな位置を占めてますよ。ぶるまんが大王。本当にひどいギャグマンガです。ヨガビーム!!!
こちらもオススメ

070
「Kissの事情」海野つなみ
海野つなみのマンガは好きです。なんでも面白いんですけれども、(ゆうてる場合か!もおすすめ)入門編ということで。


071
「魔法陣グルグル」衛藤 ヒロユキ
中学の頃すごい嵌ってた。ザムディンが何かをいまだにいえる。


072
「AKIRA」大友克洋
この頃は本当にすごかったんです。AKIRAはすごいんです。スチームボーイを見て大友を評価している若い人は、AKIRAを読んでほしい。


073
「ONE PIECE」尾田栄一郎
文句なしにオススメ。今後100年語り継がれる作品になると思う。歴史に残る。


074
「純情パイン」尾玉なみえ
よく少年ジャンプにこのマンガが載ったなーって思う。


075
「こどものおもちゃ」小花美穂
悲惨な話が好きだけれどもつめの甘い小花先生のいろいろがあふれた作品。シュールなのかギャグなのかシリアスなのかわからないまま物語が進んでいくのは今見直してみても正気じゃないと思う。すごい。


076
「カリクラ―華倫変倶楽部」華倫変
よまなくてもいい本。出来れば避けて通ったほうがいい。「まあいいか、ここには花があるし」


076
「げんしけん」木尾士目
こんな青春がおくりたかった、とも、思ったり思わなかったり。


077
「ちびまる子ちゃん」さくらももこ
あー。アニメで知らない人はいないと思うけれども、単行本の1〜6巻あたりを一回読んでほしい。アニメとは別物。毒がたっぷり。


078
「家政婦が黙殺」篠房六郎
息を抜かないギャグマンガ、というかなんと言うか。面白いです。18禁ですが。キン肉男ですが。


079
「アクアリウム」須藤 真澄
振袖いちまもいいんですが、こちら。須藤真澄の透明さ、だけを取り出した稀有な本。キッチュさと透明さと、毒が合わさって須藤真澄なんですが、えーと。ダイスキです。


080
「編集王」土田世紀
熱い。熱いけど、このマンガを読んで会社での仕事をがんばろーって思えないんだよなあ。三国志を読んで、よーし!俺も関羽のように勇猛果敢な武将になるぞ!とは思わないのと似ているかもしれない。


081
「狂四郎2030 」徳弘正也
オアシス農場のディストピアの様子が、結構シャレにならない時代が来ていると思う。シモネタで逆に損してる作家のような気がする。ディストピアマンガとしては僕が見た中では1番か2番の出来です。


082
「北斗の拳」武論尊・原哲夫
面白いんです。ただ大人になってから見ると、拳王様は時代にとって本当に必要な漢で(ケンシロウよりも)、乱世に治世をもたらした傑物だったんじゃないかと。ケンシロウがラオウを倒したせいで絶対乱世が50年長引いたと思う。


083
「少年少女」福島聡
少年少女の残酷さとか純粋さとか、そこらへんが好きです。


084
「ショートカッツ」古屋兎丸
兎丸先生の作品は、短編の芸術的な作品よりもこっちのほうが好き。πも面白い。


085
「タッチ」あだち充
南ちゃんって今観るとビッチだよなー。時代だったんだろうなあって思います。


086
「ARMS」皆川亮二
不思議の国のアリス×ナノマシン×進化。もう、細かい道具立てがすごいワクワクする。ダイスキでした。


087
「あまいぞ!男吾 」Moo.念平
Moo.念平先生はもっと評価されてもいいのになあ。キャラクターがみんなすごい魅力的でかわいいし、男吾もバカでいい。すげーいい。


088
「地獄甲子園」漫☆画太郎
漫画太郎先生漫画を、ドレでもいいので一冊読んでみてください。人生を無駄にしてみてください。


089
「ときめきトゥナイト」池野恋
りぼん乙女チック路線ってうのがあったらしいです。魔界の王子様、とか、吸血鬼、とか今考えるとその設定はどうよ、って感じなんですが、当時は面白かったし、いま読み返しても面白い。最近の漫画はなんか小さく纏まってる気がするなあ。


090
「ソードブレイカー」梅澤春人
なぜ、これがここに、と思う人もいるとおもうんですけれども、最終回は本当に素晴らしいんですよ。こんなに長く楽しめるマンガもない。


091
「聖闘士星矢」車田正美
黄金聖闘士で僕はてんびん座でした。メソフィサメノスで老化しませんでした。かに座のひとは学校でかわいそうでした。


092
「めぞん一刻」高橋留美子
高橋留美子は本当にどんな漫画でもかけるなあって思う。作曲家で例えると菅野よう子みたいだ。ドラマ化っていうけどどうにもなっとくできんわーーー。


093
「彼氏彼女の事情」津田雅美
リカちゃんが萌えるからいい。本当にそれだけでいい。


094
「MONSTER」浦沢直樹
浦沢直樹の作品の中で一番好き。


095
「南くんの恋人」内田春菊
何回かドラマ化してるんですが、原作のこの空気が全然出てないっていうか、この空気を出すのは無理なんじゃないかって思う。カリクラの空虚感と近いものがあるのかな。ちょっとそんなことを感じた。


096
「金髪の草原」大島弓子
大島弓子の作品をそんなに読んだことがあるわけじゃないんですが。この作品のアイディアとその纏め方はすごいです。ジャンル分けすると少女マンガじゃなくてSFになると思う。昔の少女マンガはすごかったんだなあって思います。


096
「動物のお医者さん」佐々木倫子
スピロヘータが出回る話が好き。派手なところが無い漫画だけれどもキャラがすごいたってて面白かったなー。


097
「平成よっぱらい研究所 」二ノ宮知子
バカです。すげーバカ。のだめカンタービレの駄目でバカな部分を全部引っ張り出してきて濃縮した感じ。しかも全部実話だからなあ。すごい。


098
「沈黙の艦隊」かわぐちかいじ
主義主張、とか男の戦い、とかそういう面でも面白いんですが、最大の見せ場はやっぱり潜水艦戦です。「メインタンクブロー」「アップトリム30!」とか、潜水艦戦は熱すぎる。


099
「ガラスの仮面」美内すずえ
もうね、なにも言うことはないです。とりあえず読んでいただきたい。そして、読み終わったら、一緒に白眼を剥いてガラスの仮面ごっこをしましょう。


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「まんが道」藤子不二雄A
Fと比べられることがおおいAです。あふれ出るSFのセンスで幅広く作品を作っていくFに比べて、Aは地味だとか、暗いとか思われがちですけれども、A先生の描く漫画は本当に面白いんですよ。この二人の関係はジブリの宮崎駿と高畑さんに似ていると思う。Aの漫画は、人のこころの細やかな機微が描かれていて、とくにこのまんが道ではそれが顕著。どきどきわくわくはしないですがジンとこう胸にしみてきます。